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認知機能トレーニングはいつから、どの程度すればいいのか

昨今保険会社のCMなどを中心にMCI(軽度認知障害)の言葉を日常的に知る機会が増えています。

MCIの臨床的な定義は「記憶障害の訴えが本人または家族から認められている。客観的に1つ以上の認知機能(記憶や見当識など)の障害が認められる」であり、日常生活動作は正常とされています。

MCIと診断されても適切な対応を行うことで約16~41%は健常者への回復が見込める※ことから、最近ではMCIを早期発見して、認知機能トレーニングやリハビリ等の介入をすることが推奨されています。 ※日本神経学会(監).認知症疾患診療ガイドライン2017.

認知機能トレーニングは介護施設やリハビリ施設等で実施されていますが、身体機能を維持するための筋トレや運動は、壮年期の働き世代からスポーツジムや自宅であたりまえに行われています。そういう意味では、生活の中で不足している(使わない)認知機能を、年齢に関係なく取り組むことは機能維持につながることから、MCI期ではなく一般的に加齢にともない何らかの認知機能の低下が起きる可能性のある壮年期から行うことも意味があると思います。

また、筋トレや身体トレーニングは、週(日)に何回くらいとか、1クールを何セットするとか、いろんな取り組むガイドラインがありますが、認知機能(脳)トレーニングについては明確なものが十分にあるとは言えません。認知症対策に予防がひとつの柱とされる中で、これからはエビデンス(科学的根拠)に基づいた指針(ガイドライン)のあるものが期待されます。

(認知機能の見える化研究所)