CogEvoを健康増進プログラムに組み込み、理想的な健康サイクル実現に貢献

もうひとつの需要が健康経営推進だ。健康経営は、従業員の健康管理を経営的な視点でとらえ、活力や生産性の向上を目指すことで結果的に業績や株価向上につながることを期待するもの。経済産業省が健康経営銘柄の選定や健康経営優良法人認定制度の創設など社会的な評価を受ける環境が整いつつある。

こうした健康経営の高まりから企業が実践的に取り組むうえでAHCCを選ぶケースが増えているという。ヘルスケア営業部 部長 小川博之氏は「お問い合わせをいただく中で、健康経営に力を入れる大手企業ほど導入が決まるまでが速い。現状を把握し行動変容を促すことをご理解いただくことで、導入に結びついている」と明かす。

実際、導入企業で成果も出ている。2019年にサービス導入を開始した企業では、2023年は1700人あまりの社員を対象に行なったところ、健全年齢のほうが実年齢よりも若い社員が65.0％にまで引き上げられた（当初は48.9％）。「測定をすることで健康に対する意識を変えさせやすい。アプリを通じてパーソナライズ化された運動プログラムなどを提供することで、日々の運動機会を増やすきっかけになっている」（小川氏）。

企業全体で分析するとさまざまな特徴がみえてくる。部署によってCogEvoの結果に特徴がみられるという。管理職以上は脳活の結果が良かったり、都市部と郊外を比べると都市部のほうが歩行年齢が若かったりするなどの特徴がみられるという。「意外にも工場勤務よりもオフィスワークのほうが体力年齢が若い傾向にあることが多い」（高橋氏）。

AHCCを導入する製造業を中心に工場で働く従業員の転倒防止のために、体力増強とともに、CogEvoで脳の活性化をする活用が進んでいるという。「計測項目が筋力や柔軟性など身体機能のみだと従来の体力測定と同じと思われてしまうが、歩行機能や認知機能の計測が加わることで、計測への参加率と健康意識を高めることが可能となる。そのため、CogEvoの役割は大きい」（勝氏）。 アシックスは中期経営計画2026においてデジタルを活用したブランド体験価値の向上を目指し、より付加価値の高いサービスの開発に取り組んでいる。AHCCで創業者の思いを実践し、企業の健康経営をはじめより多くの方々の健康増進を後押ししていきたい考えだ。