アカデミアインタビュー

木村 穣 先生

役職

関西医科大学健康科学科 教授
関西医科大学付属病院 健康科学センター長

略歴

1981年関西医科大学卒業。
医学博士、循環器専門医、日本肥満学会認定専門医、日本抗加齢医学会認定専門医。

生活習慣病と動脈硬化、健康長寿につき研究、臨床に従事。既存の治療法にとらわれることなく、医療機関とフィットネスクラブのネットワークによる遠隔医療、ウェアラブルセンサーによるホームヘルスケアなど新しい健康・医療戦略を提案し注目されている。

インタビュー動画

インタビュー

木村先生:皆さんこんにちは。関西医科大学 医学部健康科学部および付属病院 健康科学センターの木村穣です。
私は循環器専門医で循環器、特に予防医学を関連に携わっており、動脈硬化、加齢の影響などを中心に取り組んでいます。それに関連して運動、運動機能、あるいは最近ですと骨格筋、筋力などそのようなものが健康にどのように関わるかについて研究、あるいは臨床に従事しています。

Q:専門領域と認知機能の関係についてお聞かせください。

木村先生:動脈硬化と認知機能というのは非常に密接に関係していると言われています。特に脳の動脈硬化とかを考えると、これは認知機能に非常に大きな影響をしていると思われますし、心機能も認知機能に影響すると言われていますので、我々にとっても認知機能というのは、新しい領域、そして循環器領域の中でも非常に最近注目されている領域だと考えています。

Q:脳体力トレーナーCogEvoのサービス開始当初からご利用いただいていますが、ご研究の中でCogEvoが貢献できている事はどんなところでしょうか。

木村先生:我々、専門が循環器なので、認知症の人を直接は診察とか治療をすることはありません。むしろ重要なことはMCI軽症認知症です。軽度認知症の方をいかに評価するか、あるいはスクリーニングをかけるかということ。そういう意味では従来の検査法では分からなかった軽症の人達を早く、的確に、そして1番重要なことは定量評価できるかということです。この定量評価についてはCogEvoが画期的な方法ということで、我々は非常に注目しています。もう1つは時系列です。時系列でどのように変わるかということを考えると、CogEvoのような機能をもった検査法あるいは機器が非常に重要になってくるという風に考えています。

Q:今後CogEvoや、トータルブレインケアに期待することを教えてください。

木村先生:トータルブレインケアさんには認知機能の、あるいは高次機能の新しい評価方法として我々は非常に期待しているところです。まだ検査方法そのものが色々な方法がありますから、CogEvoの中にも種類がたくさんあるので、この辺のどのような組み合わせが最も適した検査法になるか。高次機能の各領域と検査方法の組み合わせとか、そういうものがもう少しはっきりと明確になれば適切な検査を選んで、我々の目指す定量的な評価というのができると思いますので、その辺の解明、あるいは機器の開発、解析ですよね。この辺は今後期待したいと考えています。