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CogEvoがもたらす変革と挑戦 -未来展望-

CogEvoを安全運転のためのサポートツールとして活用。新時代のプロドライバー向け講習MieruCARを開発!

少子超高齢化を受けて、あらゆる業界において働き手不足と従業員の高齢化、それにともなうヒヤリハットの増加が課題となっています。そこで安全で健康に長く働いてもらえる環境づくりが求められています。

この課題に対して、認知機能に着目しプロドライバー向けにサービス展開を始めたのが株式会社ナンバメイト(以下、ナンバメイト)代表取締役社長 時野 学 氏とトータルブレインケアの代表取締役社長 河越眞介だ。トータルブレインケアは脳体力トレーナーCogEvo(コグエボ)(以下、CogEvo)を開発し、ナンバメイトは自動車運転教習所(以下、教習所)の紹介やプロドライバー向け事業に取り組んでいる。両者は運転に関する認知機能の把握と訓練は安全面だけではなく、健康面においても欠かせないと話が展開された。

(※以下、文中敬称略)

高齢者の安全運転が出会いのきっかけ

河越:時野さんとの出会いは2015年に神戸で開かれた日本認知症予防学会でしたね。当時、私はCogEvoの前身となるサービスを開発中で、青森大学に籍をおいて、複数の大学とNEXCO東日本さんの研究助成金を活用して「運転と認知機能に関する共同研究」で700名近いデータを収拾して解析を行っていた頃でした。この分野で社会実装する際には、八尾自動車教習所さんとコラボできないか?との思いで、お声がけさせていただきました。

時野:学会でお話させていただいたのをよく覚えています。当時私は八尾自動車教習所の経営にも携わっていました(現在はオーナー)。ナンバメイトでは当時から教習所の紹介や、高齢者が健康に運転を続けられるように100%天然オーガニックの浦上式アロマオイルの販売、その他、教習所などと協力して高齢者講習予備校などに取り組んでいました。

トータルブレインケア 河越(左)とナンバメイト 時野学氏(右)

河越:高齢者が安全に運転を続けられるように様々な取り組みをされていますよね。

時野:そうですね。目を鍛える機械も導入し、私自身も認知症予防専門士を取得しました。学んだことで改めて未病の段階でできることがたくさんあると思いました。だからこそCogEvoには大いに期待しています。

CogEvoが安全を考えるきっかけに

河越:CogEvoは日々繰り返し行うことで自身の基礎数値(ベースライン)が分かり、実施結果の経時変化を一目で確認できます。経時変化をつかめるので、自分自身が安心して運転できるかどうかの判断に活用できます。

客観的なデータはご家族で話し合うときにも有効です。久しぶりの親子の会話の中で今後の運転のことについて話すのはなんだか億劫ですよね。そんな時に、自分自身の結果とともに「お父さんの数値どう?」といったように、自然な流れで今後のことを話すきっかけにもできます。

時野:CogEvoの科学的で定量的なアプローチは良いですね。ご本人にとっても納得しやすいと思います。年齢ではなく認知能力によって免許返納を判断することがとても大事だと思います。ここで教習所が大きな役割を果たせそうです。教習所の指導員も科学的なアプローチで取り組めます。高齢者も社会も安心して長く運転できるような社会をつくりたいですね。

MieruCAR講習で科学的な指導が可能に

河越:もうひとつ教習所の役割といえば、企業向けの安全運転講習です。物流業界の2024年問題をはじめ、仕事でハンドルを握るプロドライバーへの教育需要が高まっています。

八尾自動車教習所さんにもご協力をいただき、ナンバメイトさんと共同開発で、CogEvoを活用した次世代の安全運転講習「MieruCAR講習」(ミエルカー)の提供をはじめました。この講習では、オンラインでの安全運転講習とCogEvoを組み合わせることで、ドライバーの認知機能を見える化し、自己理解を深めながら意識改革を促すことを目的としています。

時野:物流業界でも世の中一般と同じような課題を抱えています。例えばプロドライバーの高齢化は深刻な課題ですし、日本の企業は安全をコストと捉える傾向が強いことも課題ですね。

以前、とある経営者が「事故を起こして車両が使えなくなると数千万円の損失になる」と話していたことがありました。こういった損失を未然に防ぐためには、安全教育をコストではなく投資として捉えるべきです。業界全体にこの考えを広め、安全に運転できる環境を整えることこそが、企業の利益を高めると捉えていただくことが大切です。

MieruCAR講習のように、ドライバー一人ひとりの認知機能の状態に基づいた実践的な講習を取り入れることが、事故防止に大きく寄与するでしょう。

河越:そうですね。ドライバーが事故を起こしてしまうと、企業は労働安全衛生義務違反のリスクに直面する可能性があります。どんなに安全運転を心がけても、事故やヒヤリハットは避けられないものです。

今回のMieruCAR講習は、従来の安全運転の取り組みに加えて、個々のドライバーの認知機能特性に基づいた講習を提供することで、従業員を守る新しい予防的なアプローチです。例えば、CogEvoを使って自分の認知機能の弱点や状態を自覚することで、意識が変わり、それが安全運転への行動変容に繋がることが期待されています。また、継続的にCogEvoを利用できる環境を整えることで、ドライバーが自己管理を行い、自身の能力を万全に発揮するために生活を見直したという方も生まれます。

時野:まさに「自分ごと化」するという点が重要ですよね。従来の安全運転講習は、形式的なものが多くて知識を伝えるという一方的なもので、個別の事情を勘案しながら進めるということはなかなか難しいものでした。ましてや個別の認知機能に基づいたアプローチはありませんでした。

MieruCAR講習では、CogEvoを通して講習を「自分ごと化」できるため、受講態度が全く違います。その結果、より実践的かつ効果的な教育が可能になります。

さらに、経験豊富なプロドライバー向けの講師が運行管理者等にヒアリングを行うことで各社の状況に応じたオンラインでのサポートや追加講座を提供し、学びを深めることができるのも大きな特徴です。このような個別化されたサポート体制があることで、ドライバーは自分の運転寿命を延ばしながら、事故を未然に防ぐ力を養うことができます。

河越:特に高齢化が進む中で、プロドライバーの運転寿命の延伸は重要な課題です。高齢になると認知機能の低下が懸念されますが、MieruCAR講習を通じてドライバーが自分の現状を正確に把握し、それに基づいて対策を講じることができれば、運転におけるリスクを軽減できます。そして、ドライバー自身が自分の変化に気づき、行動を変えることで、長期的に安全な運転を維持できるようになりますよね。

時野:その通りです。高齢化時代における「運転寿命の延伸」は、プロドライバーだけでなく、一般のドライバーにも共通する課題です。免許返納問題も同様ですが、仕事でハンドルを握るプロドライバーにとっては、特に大きな影響があります。

ここで重要なのは、「人こそ宝」という考え方です。安全運転の教育はコストではなく、未来への投資であり、社会全体が元気に働ける環境を整えることこそが、最終的に企業や地域、そして国全体の幸福に繋がるのです。MieruCAR講習を活用し、プロドライバーの安全運転意識を向上させることが、社会全体の安全と幸せを支えることと確信しています。

認知機能の可視化で「運転寿命」を延伸。安全運転を長く続けるために

MieruCAR講習とは・・・

MieruCAR講習は、ナンバメイトによるオンライン講習と、トータルブレインケアの「脳体力トレーナーCogEvo」を組み合わせた、ICTを活用した次世代安全運転講習のプログラムです。

基本的な安全講習をオンライン講習で取り組むことができます。オンラインで学べることで受講のハードルが下がり、脳体力トレーナーCogEvo(コグエボ)はすき間時間を活用し毎日継続して取り組めます。当日だけの講習ではなく継続的に取り組むことで意識改革を促し行動変容へとつながることが期待できます。

また、CogEvoを活用し、ドライバーの認知機能の状態を日々把握することもできます。CogEvoは、加齢にともない経年的に低下する認知機能や、疲労、ストレス、睡眠不足などの要因で短期的に変動する認知機能の状態を見える化し、同時に運転するうえで必要な認知機能をトレーニングすることができるので、安全運転を長く続けられます。

※認知機能とは、視覚や聴覚といった五感や平衡感覚といった外部から得た情報をもとに、脳が正しく理解・判断し適切な行動を実行するための機能です。日常生活を送るうえでは非常に重要な役割を果たします。
運転においても認知機能は深くかかわっています。例えば、標識や歩行者に注意を向けたり、目的地にいく計画を立てたり、車間距離や駐車するのに、これらの複数の認知機能を同時に使っています。

対談を終えて

「認知機能の見える化で社会課題の解決」という当社の創業からのミッションの中で、最初に取り組んだテーマの一つが、「運転と認知機能」でした。当時、飲酒運転の厳罰化が法制化されましたが、そもそもアルコール以外にも認知機能が衰えた時の運転が問題では?と考えていました。その頃から、教習所での安全運転講習とのコラボをナンバメイトさんとはディスカッションさせていただいていました。

創業から10年目を迎え、脳体力トレーナーCogEvoの単体での信頼性妥当性のエビデンスが揃い、現場での利用法が確立された業界では、導入実績も増えてきています。今回、ナンバメイトさんと共同開発した「MieruCAR講習」の完成により、運輸業界での利用法が確立しましたので、今後この分野での販売チャネルの協業先との協業を進めています。

私どもは、今回の取組みを建設業・工場といった「ヒヤリハット」分野や、さらに「健康経営」分野など、それぞれの業界の知見をお持ちの企業との連携を目指して参ります。

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脳体力トレーナーCogEvo サービス詳細はこちら
https://cog-evo.com/

MieruCAR講習 サービス詳細はこちら
https://tbcare.co/wp/wp-content/uploads/mierucar-tbcare.pdf

株式会社ナンバメイト 会社概要
https://nanbamate.com/

株式会社トータルブレインケア 会社概要
https://tbcare.co/company/#anchorOutline